ぷらら(plala)のメールが送受信できないという相談を受け出動。WindowsPCでThunderbirdがインストールされていました。
近年多くのプロバイダーがセキュリティ強化のため、暗号化された設定を必須としており、長くインターネットを使っている方ほど古い設定のままで、プロバイダーの推奨設定に変更しないとある日突然メールの送受信ができなくなるというのを見てきています。
ぷららメールをメールソフトで利用いただく際の設定確認のお願い
ぷららのWebを確認するとやはり設定確認のお願いが記載されていました。「この通りに設定すればすぐに解決!」と思っていました。
推奨設定通りに変更したら受信が始まり、今まで受信出来ていなかったメールが受信トレイに入りました。次は送信確認ですが・・・
Thunderbirdでメールを送信しようとすると、次のようなエラーメッセージが出て送れない。
メッセージを送信できませんでした。
送信(SMTP)サーバ mail.plala.or.jp に接続できませんでした。
受信は問題なくできるのに、送信だけ失敗するというパターンです。
何度も設定を確認したり、Thunderbirdを再起動したり、設定を入れなおしてみたりしてもダメでした。
サーバー名:「secure.plala.or.jp」
ポート番号:「465(SSL)」
セキュリティと認証の接続の保護:「SSL/TLS」
認証方式:「通常のパスワード認証」
ユーザー名:「メールアドレス」
間違っていないのに送信だけできません・・・・・・・・。
しかし、送信設定を 「SSL/TLS」から「STARTTLS」に変更した途端に解決!
セキュリティと認証の接続の保護:STARTTLS に変更。自動で変わると思いますが、ポート番号を587に変更で送信できるようになりました。
1時間程悩んだのは何だったんだろうか?・・・・・・・・。
■ 原因:ぷらら側のセキュリティ仕様変更??
最近はセキュリティ強化の流れで、通信をより柔軟に暗号化するSTARTTLS方式が主流になってきました。
(しかしPlalaのWebにはSSL/TLSの設定が載っていますが・・・)
従来の「SSL/TLS(465番ポート)」設定だとサーバーが応答しない、または接続拒否される場合があるのかもしれません。
■ SSL/TLS と STARTTLS の違い
項目 | SSL/TLS | STARTTLS |
---|---|---|
暗号化のタイミング | 接続時から常時暗号化 | 通信開始後に暗号化へ切り替え |
ポート番号 | 通常 465 | 通常 587 |
柔軟性 | 固定的(古い) | 現行標準(推奨) |
つまり、STARTTLSは「まず通常の接続を確立し、その後暗号化に切り替える」仕組み。
SSL/TLSよりも柔軟で、サーバー側の設定変更にも対応しやすい方式です。
調べてみると、専用ポート番号が不要だったりファイアウォールにブロックされにくかったりといったメリットがあります。(これを書きながら思ったが、もしかしてセキュリティソフトにブロックされてた?)
■ 正しい設定方法(Thunderbirdの場合)
送信(SMTP)サーバー設定:
項目 | 設定値 |
---|---|
サーバー名 | mail.plala.or.jp |
ポート番号 | 587 |
接続の保護 | STARTTLS |
認証方式 | 通常のパスワード認証 |
ユーザー名 | あなたのぷららメールアドレス |
これを設定して保存後、すぐに送信できるようになります。
■ まとめ
- 「受信はできるのに送信だけできない」場合は、送信サーバーの設定を見直す。
SSL/TLS
→STARTTLS
に切り替えるだけで解決する可能性が高い。- ぷららはセキュリティ強化のため、暗号化必須&STARTTLS推奨へ移行中。
ThunderbirdやOutlookなどのメールソフトを長年使っている方ほど、古い設定のままになっていることが多いので、今のうちに見直しておくと安心です。
💡おまけ:もしそれでもダメな時は…
- ウイルス対策ソフトやファイアウォールがメール送信をブロックしていないか確認
- 別のネットワーク(スマホのテザリングなど)で試してみる
- ぷららの「メール設定マニュアル(最新版)」を再確認
■ 補足:なぜ今「暗号化必須」になっているのか?
近年、迷惑メール・なりすまし・盗聴対策として、全世界的に メール通信の暗号化と認証強化 が進んでいます。
ぷらら以外でも、Gmail・Yahoo!メール・OCNなど、主要プロバイダが同様の暗号化設定に移行中または移行済みです。