
最近、富士通(FMV)のノートPCをセットアップする機会があり、改めて感じたことがあります。それは、「Officeの扱いが昔と完全に変わったな」という点です。
かつての「Office入りPC」との違い
以前のWindowsノートPCは、
- Office付きモデル
- Officeなしモデル
と非常に分かりやすい区分でした。しかし、今回セットアップしたFMVでは、購入時にOfficeの種類そのものを選択できる形式になっています。
Microsoftとしては、やはり Microsoft 365(サブスクリプション)を使ってもらいたい のでしょう。サブスクの方が収益面でメリットがあり、さらにOneDriveを利用してもらえれば、PCが故障した際の理不尽なクレームも避けられます。
選択肢は主に次の2つ
1. Office 2024 Home & Business(買い切り)
メリット
- 一度購入すれば追加料金なしで使える
- Word・Excel・PowerPointが中心で十分な人向け
デメリット
- サポート期限がある(Office 2024は2029年10月9日まで)
- 期限後はアップデートなし、セキュリティ更新も停止
以前の買い切り版は延長サポート込みで約10年でしたが、Office 2019以降はサポート期間が約5年に短縮されています。
2. Microsoft 365(サブスクリプション)
メリット
- Officeアプリが常に最新版
- Word・Excel・PowerPoint・Outlookなど全て利用可能
- OneDrive 1TB付き
デメリット
- 毎年または毎月の費用が発生
Microsoftとしては、実際に使ってもらい「やっぱりサブスクが便利」と実感してもらう狙いがあります。
PCの寿命とOfficeの寿命をセットで考える
現在のWindows PCは、
- Windows OSの動作要件
- PC本体の寿命(SSDやバッテリーなどの劣化)
- メーカーのドライバ等のサポート
を考えると、4〜6年程度での買い替えが現実的です。
Office 2024のサポート期限を考えると、このサイクルと意外と噛み合っています。
(余談ですが、以前Office 2024リリース直前にはOffice 2021搭載PCしか選べず、説明に苦労した記憶があります。その時にサブスクを選ぶ方もいましたが、まさかここまで値上げされるとは…)
最初にサブスクのお試し期間が始まる



Microsoft 365 Personalの利用を開始するがデフォルトでオンになっています💦
下部に注釈がありますが「今24か月を選択すると24か月の終了時にOffice Home and Business 2024を取得できなくなります。」とあります(写真2枚目)
すぐに決定できない場合、Microsoft 365 Personalを使用しない場合はオフにしてください。
すると約3か月間のMicrosoft 365 Personalお試し期間 が付与されます。その後、継続利用したい場合は支払い方法を追加することで、最大で合計24か月間の無料利用権が付与されるようです。
まとめ
- 最新PCのOffice環境は、昔の「最初から全部入っている」形とは異なる場合がある
- サブスク/買い切りのメリット・デメリットを理解して選択する必要あり
- PC寿命とOfficeのサポート期限をセットで考えると、買い切り版でも十分な場合が多い
- Microsoftはまず試してもらい、便利さを体験してもらう設計になっている
個人的な感想
現場でセットアップして感じたのは、やはり 「昔と比べてユーザーに考えさせる部分が増えた」 ということです。
逆に言えば、正しく選べば サブスクでも買い切りでも問題なく使える という安心感もあります。
